2009年 05月 21日
モノの値段
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今日の午後は、仕事終了後に日本から来ているお友達と一緒にマラケシュでお土産やさんめぐり。
…といっても私の場合、ほとんどの場合、一緒に出かけるお客様よりいっぱいお買い物をするという始末なので(苦笑)どなたがお客様なのか良く分かりません(笑)
さて、今日の「やっちゃった」お買い物は、またしても絨毯(苦笑)
管理人、本当に絨毯だけは、だめなんですよね…
絨毯屋さんに入って、気に入ったものが無かった事なんて無いわ、というくらい。
そして今日も、見つけちゃったのです。
絨毯好きの私が、見た事の無い種類の美しい絨毯を!
某ホテル併設の、管理人的にかなりツボな商品ばかり置いてあるそのお店の端に、ちょこっと折り畳んであっただけなのに目を引いたその絨毯を間違って(苦笑)開いてみると…色調はちょっとポップながら、端の方ではきれいな夕日色になっていた、それはキュートな絨毯でした。
ついていないという値段を、担当の人に調べてもらった所、おそらくこれを村のスークとかで買ったならこのくらいの値段だな、という値段の3倍以上の値段だったのですが、絨毯好きの私が見た事の無い種類の絨毯というのがどれだけレアであるかというのは自分でも分かっているので、基本的には交渉無し。…というか、できません。
迷って迷って考えた挙げ句、スークでも代わりのものを見つけられる種類のデザインならあきらめたんですが、今日のばかりは本当に見た事が無かったので、買う事にしました。
私自身は大満足。
また私の「よけいな絨毯コレクションボックス」に数が増えたというだけなのですが…
このとき、私は友達に言いました。
「この絨毯、とてもきれいだし私はとても満足しているんだけれども、怒られるのよ。家に帰ると。どうしてそんな値段なんかで買ったんだ、って。」
そして案の定、やらなきゃいいのに(笑)モロッコ人の反応を正しく理解しているかどうか確認したいがために!やっぱり自宅で「ご開帳」してみました。
するとやっぱり…
「ホテルのブティック?!そんな所で買うなんてそもそも騙されてる。そんな金額で買うなんて、騙されているにもほどがある!」といってものすごーーくご機嫌ナナメ。
やっぱりなぁ(笑)予想通り!
私だって田舎で直接オバちゃんから絨毯買う事もあるから、こんなちょっと古びた絨毯が田舎のスークでいくらするかくらい分かっているけれども、例えばこの絨毯が田舎では300DHで買えるものだったとしても、私にとっては300DHだから買うのではなくて、それが欲しいから買った、というところが重要なわけです。
「こんな絨毯、土産屋の友達に聞いたら、○○DHくらいって言うに決まってる」
だから〜(怒)土産屋じゃなくったってそれがもともと、生産者の手にあった時にいくらだったかなんて想像できるよ!
でも、私はその作ったオバちゃんの前にいたわけでも、田舎のスークにいたわけでもなくて、どれだけの人の手を経てここにたどりついたのか分からない絨毯に対して、その諸経費含めて払わなくちゃいけない。
そしてその事に納得できないなら、とにかく時間をかけて、そして何より運にまかせて田舎村を、いつ出会えるともしれない「私のハートにジャストミート」な絨毯を探して歩かない事には出会えないわけです。
おまけに私は、店員さんに対してこれ見よがしに「こんなの田舎で買ったらいくらじゃない。高すぎよ」とか言ったりしてケンカ売りに来たわけじゃありません。
「いかに自分が知識があるか」という知識自慢勝負をしに来たわけではなくて、単純にそこにあるソレが欲しいというだけの話。
モロッコ人の頭の中には、大概そういう「時間=お金」あるいは「手間=お金」「デザイン=価値」という考え方が抜けています。とにかく一事が万事その調子で、モノの値段は職人さんの技量とかではなくて、純粋に材料代くらいしか勘案してもらえません(泣)
もちろん全員がそうなわけじゃないですよ。
ただ、かなり多くの確率で、特に他人を「お前は交渉下手だ」と批判したりする時には、彼等の頭の中はそれこそ「物理的にかかったお金+アルファの部分をどこまで少なくさせるかが勝負なのに無知だな」くらいの事しか考えていません。
しかもサイアクな事に、じゃあどうやって交渉したら良いのかという事を伝授する事が目的ではなく、ひとまず相手の弱そうな所を見つけて、自分の強さとかエラさをアピールしてみる所の方が、無意識のうちにポイントなところ!(苦笑)
まったくもって疲れるモロッコ人。
ヨイコはここで、「あら失敗だわ。じゃあ今度は値段交渉を教えて下さる?」とか言っておきましょう。相手はきっとニッコニコで攻撃の手をやめ、「でもその絨毯の素晴らしさも分かるなぁ」とか言い出すでしょう(笑)
何しろ目的は、自分に理解があって、物事や美しさなど、全ての事象を理解できる度量がある事をアピールする事の方ですからね(笑)
モロッコにおいては、自分が交渉上手であることをアピールしたいときには値段を安く、もちろん、持っているものの質の良さを自慢したい時には値段を高く語るのが基本です。
…あれ?それってきっと世界各国、どこでも同じですよね(苦笑)
それにしてもモロッコ人の何に疲れるって、毎回毎回「自分はこれだけ知っている!」という事をアピールするために繰り返される批判を聞かされる事。
基本的には、「自分自慢」あるいは「自分の知識自慢」が会話と生活のベースですからね(苦笑)
なんでもかんでも、いかに自分が優れていて、いかに自分がいろいろな事に詳しいかとアピールする…などといった事とはかなり縁遠い日本人がこの国になじむのは、これだけでもかなり難しい事です。
時々、かなりとんでもない事まで「ガイジンのお前なんか知らないだろう」と思われていたりするので、そこまでバカだと思われていたりするのか?!という事に愕然としますし、相手の間違いを正そうものならかなり本気で「いやっ、間違えているのはキミの方だ!!」みたいな感じで自分の理屈を押し付けてきて、こちらの話を聞かない…というか、参考にさえしないその自信!
“アナ(meのアラビア語)イズム”、おそるべし、でございます。
疑ってみて、もう一度考えてみるとか、モロッコ人の辞書には、きっと無いんだろうなぁ(苦)
…といっても私の場合、ほとんどの場合、一緒に出かけるお客様よりいっぱいお買い物をするという始末なので(苦笑)どなたがお客様なのか良く分かりません(笑)
さて、今日の「やっちゃった」お買い物は、またしても絨毯(苦笑)
管理人、本当に絨毯だけは、だめなんですよね…
絨毯屋さんに入って、気に入ったものが無かった事なんて無いわ、というくらい。
そして今日も、見つけちゃったのです。
絨毯好きの私が、見た事の無い種類の美しい絨毯を!
某ホテル併設の、管理人的にかなりツボな商品ばかり置いてあるそのお店の端に、ちょこっと折り畳んであっただけなのに目を引いたその絨毯を間違って(苦笑)開いてみると…色調はちょっとポップながら、端の方ではきれいな夕日色になっていた、それはキュートな絨毯でした。
ついていないという値段を、担当の人に調べてもらった所、おそらくこれを村のスークとかで買ったならこのくらいの値段だな、という値段の3倍以上の値段だったのですが、絨毯好きの私が見た事の無い種類の絨毯というのがどれだけレアであるかというのは自分でも分かっているので、基本的には交渉無し。…というか、できません。
迷って迷って考えた挙げ句、スークでも代わりのものを見つけられる種類のデザインならあきらめたんですが、今日のばかりは本当に見た事が無かったので、買う事にしました。
私自身は大満足。
また私の「よけいな絨毯コレクションボックス」に数が増えたというだけなのですが…
このとき、私は友達に言いました。
「この絨毯、とてもきれいだし私はとても満足しているんだけれども、怒られるのよ。家に帰ると。どうしてそんな値段なんかで買ったんだ、って。」
そして案の定、やらなきゃいいのに(笑)モロッコ人の反応を正しく理解しているかどうか確認したいがために!やっぱり自宅で「ご開帳」してみました。
するとやっぱり…
「ホテルのブティック?!そんな所で買うなんてそもそも騙されてる。そんな金額で買うなんて、騙されているにもほどがある!」といってものすごーーくご機嫌ナナメ。
やっぱりなぁ(笑)予想通り!
私だって田舎で直接オバちゃんから絨毯買う事もあるから、こんなちょっと古びた絨毯が田舎のスークでいくらするかくらい分かっているけれども、例えばこの絨毯が田舎では300DHで買えるものだったとしても、私にとっては300DHだから買うのではなくて、それが欲しいから買った、というところが重要なわけです。
「こんな絨毯、土産屋の友達に聞いたら、○○DHくらいって言うに決まってる」
だから〜(怒)土産屋じゃなくったってそれがもともと、生産者の手にあった時にいくらだったかなんて想像できるよ!
でも、私はその作ったオバちゃんの前にいたわけでも、田舎のスークにいたわけでもなくて、どれだけの人の手を経てここにたどりついたのか分からない絨毯に対して、その諸経費含めて払わなくちゃいけない。
そしてその事に納得できないなら、とにかく時間をかけて、そして何より運にまかせて田舎村を、いつ出会えるともしれない「私のハートにジャストミート」な絨毯を探して歩かない事には出会えないわけです。
おまけに私は、店員さんに対してこれ見よがしに「こんなの田舎で買ったらいくらじゃない。高すぎよ」とか言ったりしてケンカ売りに来たわけじゃありません。
「いかに自分が知識があるか」という知識自慢勝負をしに来たわけではなくて、単純にそこにあるソレが欲しいというだけの話。
モロッコ人の頭の中には、大概そういう「時間=お金」あるいは「手間=お金」「デザイン=価値」という考え方が抜けています。とにかく一事が万事その調子で、モノの値段は職人さんの技量とかではなくて、純粋に材料代くらいしか勘案してもらえません(泣)
もちろん全員がそうなわけじゃないですよ。
ただ、かなり多くの確率で、特に他人を「お前は交渉下手だ」と批判したりする時には、彼等の頭の中はそれこそ「物理的にかかったお金+アルファの部分をどこまで少なくさせるかが勝負なのに無知だな」くらいの事しか考えていません。
しかもサイアクな事に、じゃあどうやって交渉したら良いのかという事を伝授する事が目的ではなく、ひとまず相手の弱そうな所を見つけて、自分の強さとかエラさをアピールしてみる所の方が、無意識のうちにポイントなところ!(苦笑)
まったくもって疲れるモロッコ人。
ヨイコはここで、「あら失敗だわ。じゃあ今度は値段交渉を教えて下さる?」とか言っておきましょう。相手はきっとニッコニコで攻撃の手をやめ、「でもその絨毯の素晴らしさも分かるなぁ」とか言い出すでしょう(笑)
何しろ目的は、自分に理解があって、物事や美しさなど、全ての事象を理解できる度量がある事をアピールする事の方ですからね(笑)
モロッコにおいては、自分が交渉上手であることをアピールしたいときには値段を安く、もちろん、持っているものの質の良さを自慢したい時には値段を高く語るのが基本です。
…あれ?それってきっと世界各国、どこでも同じですよね(苦笑)
それにしてもモロッコ人の何に疲れるって、毎回毎回「自分はこれだけ知っている!」という事をアピールするために繰り返される批判を聞かされる事。
基本的には、「自分自慢」あるいは「自分の知識自慢」が会話と生活のベースですからね(苦笑)
なんでもかんでも、いかに自分が優れていて、いかに自分がいろいろな事に詳しいかとアピールする…などといった事とはかなり縁遠い日本人がこの国になじむのは、これだけでもかなり難しい事です。
時々、かなりとんでもない事まで「ガイジンのお前なんか知らないだろう」と思われていたりするので、そこまでバカだと思われていたりするのか?!という事に愕然としますし、相手の間違いを正そうものならかなり本気で「いやっ、間違えているのはキミの方だ!!」みたいな感じで自分の理屈を押し付けてきて、こちらの話を聞かない…というか、参考にさえしないその自信!
“アナ(meのアラビア語)イズム”、おそるべし、でございます。
疑ってみて、もう一度考えてみるとか、モロッコ人の辞書には、きっと無いんだろうなぁ(苦)
by mayoikata
| 2009-05-21 08:05
| 日常雑感